パンフレットから始まったフランス交換留学|フランス交換留学(1)

 

交換留学、行ってよかった。


パリ4区・ポンピドゥーセンターにて。

これはパリでの9ヶ月間の滞在から帰国して2ヶ月が経った自分が、改めて感じている率直な気持ちです。

このシリーズでは、慶應の学部生としてフランス・パリにある協定校(INALCO)に交換留学した経験を、何回かに分けて振り返っていきます。自分の記録という意味もありますが、「交換留学って実際どうなんだろう?」と気になっている人や、「ちょっと興味あるけど不安…」という人にとって、少しでもヒントや後押しになれば嬉しいです。渡航前の準備から、現地生活のリアル、また就活との兼ね合いなどといった現実的なスケジュール感までできるだけ“再現性あり”で書いていきます。


大学の夏休み。初めて感じた「自由」

2022年4月。パンデミックの影響も落ち着いてきた頃、ようやく大学生活が本格的に始まりました。

高校時代は野球部にいたこともあって、大学ではもっと自由に、自分のやりたいことを思いっきり探したいなと思っていました。新しい友達と出会って、大教室で講義を受けて、初めての試験を乗り越えて、バイトでちょっとお金を稼いで…そんな風に、少しずつ“自分の生活”ができてきた夏。

思いきって旅に出てみました。行き先はスペイン。高校のときから独学でスペイン語を勉強していて、それを実際に使ってみたくなったからです。


みんなが今に集中して楽しんでいたお祭り。カナリア諸島にて。

それはほんの短い旅行だったけど、人生で初めての“ひとり海外”。すべてが初めてで、全部が新鮮でした。

そして何より印象に残っているのが、スペインの人たちの生き方。

¡Hay que vivir!
人生は一度きりだから、思いっきり生きなきゃ。

この言葉を、本当に体現している人たちでした。歌って、踊って、語って、笑って。自分の気持ちをちゃんと出して、それでもまわりとうまくやっていく。なんか、すごく自然で、かっこよかった。

今回は全部が自己責任。切符を買って、宿を取って、話しかけて、間違えて、笑って。世界って広いし、いろんな人がいる。
そして「自分がどう生きるか」って、ちゃんと自分で選んでいいんだ──そんな感覚を持てた、初めての経験でした。


1年生の秋学期〜パンフレットとの出会い〜

そんな夏が終わって迎えた秋。ちょっと大学生活にも慣れてきた頃、ふと目に留まったのが、交換留学のパンフレットでした。

↓↓↓今は冊子がないらしく、電子版のみ発行されているようです。。。

最新の交換留学冊子(慶應)

「交換留学」──聞いたことはあったけど、どこか自分には関係ないと思ってました。「すごい人が行くやつ」っていうか。実際、たくさんの語学を勉強してきて漠然と海外に長く滞在してみたいとは思っていたのに、それと「留学」がつながる発想は正直まったくなかったんです。

でも、そのパンフレットには具体的な内容と条件がわかりやすく書かれていて。「あれ?これ、案外現実的かも」って思いました。

海外の大学に1年行きながら、自分の大学にも在籍できる。それが「交換留学」。
なんかそれって、すごくちょうどいいなって思ったんですよね。


自分の人生を「選ぶ」ってこういうことかも


数日の差で間に合わなかったパリ五輪の閉会式。外から(笑)

それまでの自分は、「高校→部活→受験→大学」みたいなレールの上を、特に深く考えることもなく進んでいました。

でもそのパンフレットを読んだとき、なんかスイッチが入ったというか。「自分の人生、もっと自分で決めていいんじゃない?」って思えたんです。

正直、大それた目標があったわけじゃないし、フランス語もまだまだ始めたばかり。でも、パンフレットを読み終わった頃には「行ってみたい」って、心から思ってました。

そこからは、履修計画を調整して、フランス語を本気で勉強し、必要書類を揃えて…。ありがたいことに、第一志望のフランス・パリのINALCOへの派遣が決まりました。


そして今、伝えたいこと

実際に過ごした9ヶ月は、もちろん楽なことばかりじゃなかったです。言葉も文化も違うし、うまくいかないこともいっぱいありました。でも、それ以上に刺激的で、毎日がほんとに濃かった。

だから今、こう言えます。

交換留学、行ってよかった。

世界は思っていたよりずっと広いし、でも意外と近い。
そして、自分の人生って、自分でちゃんと選んでいいんだって思えました。


「理由がなくても」やっていい

正直、留学に行くのに大きな理由なんてなくてもいいと思います。
「ちょっと気になる」とか「面白そう」っていう気持ちだけで、全然OKです。

大学生って、人生の中でも一番動きやすい時期だと思います。就活が早まってるとはいえ、日本の就活ってまだまだ「ポテンシャル採用」なんですよね。

言い換えれば、大学時代に何かに特化したスペシャリストにならなくても、「将来への期待値」込みで評価される制度。

海外の多くの国では専門性や、経験が一番に求められることを考えると、いろんなことにチャレンジしやすいのが日本の大学生の特権だと思います。

そして交換留学って、期間は1年だけだし、大学のサポートもちゃんとある。
「行ってみたい」って言いやすくて、ちゃんと受け入れてもらえる環境があるんです。

だから、もし少しでも「興味あるかも」って思ったら、自分から積極的に情報収集してみてください。説明会に行ってみるのもアリだし、先輩に話を聞いてみるのもいいでしょう。


🌍交換留学まとめ

✅ 自分から選択肢を見つけて行動するのが、大学生の特権
✅ 大それた理由がなくても、「面白そう」で動いていい
✅ 挑戦しやすい仕組みや環境は、思ったより整っている
✅ まずは情報収集から。自分からどんどん動いていこう!


✈️ 次回は、「運命の出願」を振り返ります。お楽しみに!

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